Successful Case聴こえを助ける補聴耳カバー「私のミミ」
- 企業名
- 株式会社テクノ・マイス
- 所在地
- 〒432-8055 静岡県浜松市南区卸本町72
- 企業紹介文
- 高齢者の役に立つ製品の普及を通じて社会貢献を目指しています。介護の現場や家庭でも使える製品を開発・販売し、お年寄りの健康の維持回復に寄与したいと考えています。
Solutions for issuesこの成果により解決が図られた現在社会が直面する課題
2014年、日本の65歳以上の高齢者人口は、過去最高の3,300万人(前年3,190万人)となり、総人口に占める割合(高齢化率)も26.0%(前年25.1%)と過去最高となりました。2035年には、33.4%に達すると予想されています。補聴ミミカバー「私のミミ」は体の機能が衰えた高齢者が引きこもりがちになることを抑え、健康寿命を延ばし、国民のQOLの向上に役立ちます。
Outcome成果
株式会社テクノ・マイス、株式会社中部デザイン研究所と名古屋工業大学大学院黒柳研究室は、共同研究開発により、物理形状により発生する共振、共鳴現象を利用した新しい補聴耳カバー「私のミミ」を製品化しました。これにより、加齢による難聴で日々の生活に悩みを抱え暗く沈みがちな方々を明るくすることが可能となりました。「私のミミ」は、今ある聴力を生かし自然な音で聴こえを助ける、「人」のもつ機能や自然の法則を上手く活用した商品です。
Factors実用化まで至ったポイント、要因
黒柳研究室にて製作していただきました、私のミミの音響を再現するエミュレータにより、1800〜2000ヘルツの周波数目標値が特定できました。これにより容積、開口部など設計寸法が定められています。また、日本福祉大学中央福祉専門学校の協力による聴力検査において一ヶ月継続使用後の聴力検査の結果、言語了解度に顕著な改善が認められました。
Background研究開発のきっかけ
JSTプラザ東海における「企業ニーズ」発表会。JST本部のそれとは、趣を変え、地域の中小企業にスポットを当てたイベントです。そこで聴講者である弊学の科学技術コーディネータが企業ニーズを知りました。研究協力会のシーズ講演にてシーズ掘り起こしを行い、研究者を紹介しました。企業と大学という点が、JSTの引いた線により見事に繋がりました。
Requests民間企業等から大学等に求められた事項
名古屋工業大学研究協力会を通じ名工大の先生をご紹介いただき試験研究を行うことができました。その結果をエビデンスとし、先生と共願でJSTの補助事業へ申請し採択されました。この間、協力会以外にコーディネータの方々からも貴重なアドバイスを頂き、「強力」なサポートのもとで研究開発を進めることができました。
Predominance技術の新しい点、パフォーマンスの優位性
補聴耳カバー「私のミミ」は従来の物理的補聴器の特徴である集音、反射に替わり共振、共鳴を利用するユニークな着想による商品です。小型・軽量化により装用が簡易で、電子式補聴器に比べて耳穴を塞がない、横方向の音の増幅がなく、特定の相手の声(話したい人)を聴き分ける能力に優れており、手ごろな価格で年金生活者にも優しいヘルスケア用品です。
聴こえる音の大きさの比較
装着イメージ
商品パッケージ
特許出願済:特願2014-012245
メーカー希望小売価格¥1,980(税抜)
- JSTの支援を受けました(A-STEP 平成23年度第2回FSシーズ顕在化)
- ㈱中部デザイン研究所(渡辺俊生)http://watashinomimi.jimdo.com/
- ㈱テクノ・マイス(溝渕定)http://www.technomice.co.jp/
- 名古屋工業大学(黒柳奨)http://www.nitech.ac.jp/
本件連絡先
- 国立大学法人名古屋工業大学 産学官連携センター
- TEL:052-735-5627
- Mail:E-mail:c-socc@adm.nitech.ac.jp